AI × Communication
LINEの「Agent i」は便利そう。でも僕は使わないと思う理由
LINEヤフーのAIエージェント「Agent i」に、登録したテーマの最新情報や商品の値下がりなどを継続的に追い、指定したタイミングで通知してくれる「タスク機能」が追加されました。
機能だけを見れば便利です。ただ、僕自身はたぶん使いません。理由は「AIとして弱そうだから」だけではなく、そもそも僕にとってLINEが家族やグループの連絡に使うだけの道具だからです。
先に結論
Agent iは、LINEやYahoo!を生活の中心に置いている人には便利そうです。でも僕は、LINEを連絡手段以上のものにしたいと思いません。
通知機能も、予定整理も、商品情報の追跡も、便利なのは分かります。
ただ、僕は友人との連絡はInstagramのDMが中心で、LINEは家族やグループ連絡がほとんどです。Yahoo! JAPANもほぼ使いません。
だから僕にとっては「普段いる場所にAIが来てくれる」というAgent iの強み自体が、そこまで強みになりません。
Agent iの「タスク機能」は何ができる?
2026年9月11日、LINEヤフーはAgent iの「タスク機能」を提供開始しました。
キーワードを登録しておくと、AIが関連する最新情報を継続的に確認し、毎日・毎週など指定したタイミングで結果を知らせてくれます。
商品の値下がりも対象で、複数のECサイトを横断して価格を確認し、条件を満たした場合に通知する仕組みも案内されています。
通知先はAgent i上だけでなく、Yahoo! JAPANアプリやLINEアプリのプッシュ通知にも対応しています。
今後は、店舗予約や商品の購入など、より広い作業の代行にも対応領域を広げる予定です。
26歳の僕にとって、LINEは「みんなが使っているから使う連絡手段」
僕は2000年生まれの26歳です。
LINEはもちろん使っていますが、かなり限定的です。
家族との連絡と、複数人のグループ連絡が中心です。友人との普段のやり取りはInstagramのDMを使うことが多いです。Yahoo! JAPANもほとんど使いません。
なので僕の感覚では、LINEは「便利だから生活を集約する場所」ではなく、「周りが使っているから自分も入れている連絡手段」です。
ここにAI、ショッピング、タスク、予定管理が増えても、「じゃあLINEに全部まとめよう」とはならないんですよね。
情報追跡の通知は便利。でも、僕なら既存サービスのウォッチ機能で足りる
Agent iのタスク機能そのものは、便利だと思います。
特にLINEをメインのコミュニケーションツールとして使っていて、一日に何度も開く人なら、そこで情報追跡まで完結するのは相性が良さそうです。
ただ、僕なら株価、価格、ニュース、商品などは、それぞれ普段使っているサービスのウォッチリストや通知機能で十分だと感じます。
通知を一か所へ集約できることに価値を感じる人と、目的ごとにサービスを使い分ける人では、かなり評価が分かれそうです。
ChatGPTやCopilotに「勝つ」必要はないと思う
僕は普段、ChatGPTやCopilotを使っています。
その状態で「LINEの中からAIを呼べます」と言われても、個人的には大きな魅力を感じません。
Agent iについて公式情報で確認できるのは、OpenAIのAPIなどを利用していることまでで、この記事執筆時点では全機能について特定のモデル名・バージョンを一律に確認できませんでした。
なので「モデルが古いからダメ」と断定するつもりはありません。
それより単純に、すでに使い慣れていて、回答の癖も分かっているChatGPTやCopilotがあるなら、僕にはわざわざAIの入口をLINEへ移す理由がない、という話です。
むしろAgent iは、汎用AIと正面から性能勝負をするより、LINEやYahoo!のサービスとつながっていることを活かす方が自然だと思います。
予定調整までLINE内で完結しても、僕はあえて使わないと思う
LINEヤフーは「Agent i in chat」として、トークルーム内の会話からタスク整理、カレンダー登録、アルバム作成、メッセージ要約などを支援する機能も展開しています。
機能としてはかなり便利そうです。
友人同士の予定調整で「誰が何をするか」を整理したり、会話から日程を拾ってカレンダーへ入れたりできるなら、使いたい人は多いと思います。
でも僕は、そこまで便利になってもあえて使わないと思います。
理由は、LINEの中で扱わせる情報を必要以上に増やしたくないからです。
一番大きいのは、僕がLINEをそこまで信用していないこと
ここはかなり個人的な感覚です。
僕はLINEを、連絡に必要だから使っています。ただ、そこへ予定、好み、購買、行動履歴まで積極的に寄せたいとは思っていません。
過去に実際の情報漏えい事案があったことも、この感覚に影響しています。
LINEヤフーは2023年、第三者による不正アクセスを受け、LINEに関するユーザー情報などの漏えい・漏えい可能性を公表しました。個人情報保護委員会は2024年3月、この事案についてLINEヤフーに勧告等を行っています。
一方で、ここはフェアに書いておきたいです。LINEヤフーはその後、認証基盤やネットワーク分離などの再発防止策を進め、2026年7月までに総務省・個人情報保護委員会への実施報告を完了したと公表しています。
なので、過去に漏えいがあったことと、「現在のLINEは常に危険」「プライバシー保護が今も脆弱だ」と断定することは別です。
それでも僕個人としては、過去の事案を知っている以上、「便利になるから、もっと情報を預けよう」とはなりません。
知人の出来事も、僕が距離を置くようになった理由の一つ
もう一つ、僕の中で印象に残っている出来事があります。
数か月前、知人から「交際相手側の知人にLINEへ不正アクセスされ、トーク履歴を見られたことが別れにつながった」と聞きました。
ただし、これはあくまで僕が知人本人から聞いた話です。第三者が技術的な侵入経路を確認したわけではなく、パスワード流出、端末へのアクセス、認証情報の悪用など、何が原因だったのか僕には分かりません。
この話を「LINE側に脆弱性があった証拠」として扱うつもりはありません。
それでも、自分の周りでこういう話を聞くと、「連絡以外の情報まで一つのサービスへ寄せるのはやめておこう」と感じます。僕にとっては、その心理的な影響がかなり大きいです。
Agent i側にも、データ利用を選べる仕組みはある
もちろん、LINE側が何も配慮していないわけではありません。
トークルームのAgent iでは、過去のトーク内容を分析する機能は情報利用への同意が必要です。LINE公式ガイドでは、トーク履歴がAIの学習に利用されることはないと説明しています。
また、Agent iのパーソナライズ機能では、生成されたメモリを削除したり、メモリ機能そのものをオフにしたりできます。
こうした設定があることは、使うかどうかを判断するうえでちゃんと知っておくべきだと思います。
僕の場合は、それを知った上でも「連絡手段以上の便利さは求めない」という結論です。
パーソナライズ広告にも、僕は特別な魅力を感じない
Agent iでは、AIとの対話の文脈に応じた広告配信も拡大しています。
LINEヤフーとしては、会話の中で具体化したニーズに合う商品を提示できるのが強みです。
ただ、僕からすると、普段使っているSNSやWebサイトの広告もすでにかなりパーソナライズされています。
そのため「AIとの会話に合った広告が出る」というだけでは、新しい価値としてはあまり感じません。
それでも、Agent iがハマる人はかなりいると思う
ここまでかなり否定的に書いてきましたが、Agent iそのものを「意味がないサービス」だとは思っていません。
LINEを一日中使う人、Yahoo!のニュース・買い物・天気・ファイナンスなどを普段から使う人、複数サービスの通知をまとめたい人には便利そうです。
特に、AIを使うために別アプリを開く習慣がない人にとって、「いつものLINEから使える」のは大きな強みだと思います。
つまり、僕には合わないだけで、Agent iの狙い自体はかなり分かりやすいです。
僕にとってLINEは、便利になりすぎなくていい
Agent iは、できることだけを見ればかなり増えています。
情報追跡、値下がり通知、予定整理、会話の要約、パーソナライズ。今後は予約や購入の代行まで広がる予定です。
それでも僕は、おそらく積極的には使いません。
LINEはみんなが使っているから使います。でも、それ以上のことまで預ける必要はありません。
便利さを増やしたい人にはAgent iが合うかもしれないし、僕のようにサービスごとに役割を分けたい人は、今まで通りChatGPT、Copilot、各サービスの通知機能を使えばいいと思います。
AIの機能が増えるほど、「何ができるか」だけではなく、自分がどこまでそのサービスに任せたいかで選ぶ時代になっている気がします。